6月11日の金曜日の夜だった。
中3娘が翌日に控えた「最後の大会を棄権する」
と妻からメールが入った。
9日前に足首ねんざをして、
整形外科で治療・リハビリ。
励まされながら回復の努めた。
当日の対策として、テーピングの仕方を
動画で学んでいた。が、
最終局面で、娘は棄権を選んだ。
挑戦を諦めた時、どう声をかけるべきか
父として、「なんて声をかけたら良いのだろうか・・・」
そう悩みながら仕事を終え、帰宅したのを覚えている。
中3娘は既に寝ていたので、翌朝、起きて一番で
どう言おう…… 迷いに迷った。
「足、痛むの?大丈夫?」
土曜朝の食卓で、そう話しかけた。
中3娘の意志を尊重したのだ。
よくよく考えてみれば、
「出ない」と決めた決意は尊敬に値した。
私だったら、無茶をしてでも参加しただろう。
自暴自棄な突進を避け、自分の気持ちに折り合いをつけた心に
中3娘が大人だと感じた。知らぬ間にすごく成長したんだな。
「あぁ、まあ何とか大丈夫」
娘の言葉はカンタンだったが、表情は穏やかだった。
・相手が「ここ一番で決断をした」時、
その気持ちに寄り添った声をかける。
こう学んだ。
エゴな期待やサンクコストに惑わされず。
想定していなかった動きから
道が拓けることもこともある。
物憂げな6月の雨が降る朝、
優しい気持ちになれた。
少し心が近づいた。
そんな日だった。
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