中3娘と美術館に行った。
15年目にして、初の試みだった。
目的はもちろん、ド直球の【アート鑑賞】(初)だ!
美・アートに興味、関心があるんだなぁ…と
とても感慨深い。
きっと素直に、私は嬉しかったんだ。
広々と開けた天井、エアコン・清浄機の行き届いた空間に
絵画、写真パネル、オブジェが凛として配置されている。
そのフロアをゆっくり、各々のペースで歩く。
つかず離れずの2人の間隔だったが、
アートに正面から向きあう愛娘のうしろ姿に、
「あぁ、なんか、とってもステキだなー」
私の心がささやいていた。
それは、思いもがけない展開だった。が、
よくぞスルーせず、すくい上げた! と我ながらに誇らしかった。
ポッと出た中3娘の【気持ち】に寄り添えたことが良かった。
お彼岸、実家でのご先祖参りの週末。
スケジュールのすきま時間に、
偶然、車で通りかかったキレイな建物の説明を
「あれは美術館だよ」 と話した私の言葉に対し、
「えーっ、行ってみたーい! 」 と珍しく、
ハッキリとした声に出し、娘が意思表明をしたのだった。
これまで私は、中3娘は、美術には関心が無いんじゃないか、と
勝手に思い込んでいたのだ。
去る1学期にあった、【受験に向けての進路相談】では、
(5教科テストの得点もさることながら)
その他科目の【内申点】が志望校の基準値に届かないんじゃないか?との指摘を、
担任から受けているよう(妻からの伝聞)で、
音楽や体育と並んで、【美術】も苦手意識から関心が薄い。と
私が早合点していたわけだ。
部活は、陸上部だったし、
アートとの繋がりと言えば、近所の仲の良いお友達(女子)が
美術部であり、夏休みの宿題【文化祭ポスター作り】の題材を
やり取りしているくらいだと認識していた。
それが、中3娘が自分から
「観たい!」
と言い出したので、驚いた次第である。
私はと言えば、アート・芸術には縁遠く、
学生時代の選択科目では、【美術】ではなく書道を取った者として、
【美術館に進んで足を運ぶ】というのは、遠い考えだった。
それでも、今年に入って読んでいた本、が
中3娘と歩みを1つにし、行動をともにするうえで大いに役立った。
「今になって繋がったのか、良かったな」
それを実感した、穏やかな小春日和の
そんな秋の1日だった。
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